一枚目に上げた写真には
広大な野原のように見えるスペースが広がっている。
そういう場所がいたる所にあり、
土地が余っているのかな、とか、
サッカーが出来そうだな、とか最初は思いました。
でも、そんな話ではない、という事が分かってきました。
アンコールワット周辺を旅行している内、
珍しくミュージシャンに出会えました。
ところが、みんな片足が無かったり、全盲だったり。
よく見ると、「地雷被害者」である、とのこと。
また違う場所でもミュージシャンがいて、
やはり「地雷被害者」。
これはどういう事だろう、と
アキラ(カンボジア人)地雷博物館へ。
昔、テレビのニュースでは見ていたけれど、
実感としては全く無かった「ポル・ポト政権時代」の話。
その経緯はここを見ると分かりやすく説明してあります。
http://note.chiebukuro.yahoo.co.jp/detail/n87481
アキラさんは5歳で両親を殺され、
その加害者であるポルポト政権に兵士として育てられ、
数え切れないほどの地雷を埋めたのでした。
その後、20歳になり、軍から抜けた後、
地雷が何の罪もない村人を苦しめている事に気付き、
償いとして、命がけの地雷除去作業を始める。
未だに500万個以上の地雷が、ただの畑や
何もない平野、道などにどれだけ埋まっているか
分からない状態だそうです。
詳細はこちら。
http://peace.s9.xrea.com/
「ポル・ポト政権」では知識層は必要ない、
という方針の下で、多くの人々が虐殺されたそうです。
ポルポトから解放された時の人口比は
なんと国民の85%が14歳以下だったそうで。。
1953年の独立以降、内戦、アメリカ軍による虐殺、
ポルポト政権の虐殺、ベトナムとの戦争・・・
1989年にようやくベトナム軍が撤退。
カンボジアの人達が大らかで我慢強く、
真面目な印象を受けたけれど、
ようやく訪れた平和あっての事だと思いました。
カンボジア人の平均月収は、
約3000円~25000円程度と、様々。
物価自体は20分の1か、10分の1程度ですが、
食べ物がよく採れる気候だから、
貧乏でも暮らしていけるのだとか。
ただし、外国人は全く違う料金になってます。
知り合った30歳のカンボジア人に
結婚しているのか?と聞いたところ、
「僕は貧乏だから結婚できない。
カンボジアではお金がないと結婚できない」
と言っていました。
一方で、遺跡のある山に登ったら、小学生くらいの女子達が
元気に僕らを追い越していき、頂上では滝を浴びながら
和気藹々と遊んでいました。
別れ際、「バイバイ!!」と元気よく手を振ってくれ、
カメラを向けると途端にポーズを取り、また手を振ってくれたのが印象的でした。
いつか、また訪れる事があったら、
その時はどうなってるだろう・・・
やはりいろいろ考えてしまう国でした。